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shredコマンドでランダム値を書込みハードディスクを完全消去

PCを売却したい場合や、新しいハードディスクを購入したので古いハードディスクを売却したいなど、
以前使用していたハードディスク内のデータを消去するコマンド shred を紹介します。


関連資料

shredコマンドについて

shredコマンドで使いそうな構文をいくつか紹介します。

  • ランダムな書込を指定した回数行う
    shred -n 回数 デバイスファイル
    実際のコマンド例は以下のようになります。
    ランダムな書込を8回、対象ハードディスクは/dev/sdbと指定しています。
    回数を指定しない場合(-nオプション未使用)は25回になります。
    shred -n 8 /dev/sdb
  • 進捗状況を表示する-vオプション 以下のように-vオプションを追加することにより、shredの進捗状況が表示されるようになります。
    本記事の後ろの方に実際にshredコマンドを動作させた時の出力結果があります。
    shred -n 回数 -v デバイスファイル
  • ランダム書込終了後、ゼロ(NUL)を書き込む オプションの-zを指定することによりランダム書込終了後、最後にゼロ(NUL)を書き込みます。
    以下は、-zオプションを指定したときの構文例です。
    ハードディスクsdbに25回のランダムな書込後、ゼロ(NUL)を書き込むように指定してあります。
    進捗状況を表示する-vオプションも指定してあります。
    shred -z -v /dev/sdb

以下、shredのman出力の抜粋です。

SHRED(1)                                                              SHRED(1)

名前
       shred - ファイルを繰り返し上書きする

書式
       shred  [-ITERS]   [-fuvxz]  [-n  ITERS ]["-s SIZE ] [--force] [--itera-
       tions=ITER] [--size=SIZE]  [--remove]  [--verbose]  [--exact]  [--zero]
       FILE[...]

       shred [--help] [--version]

説明
       shred  は指定されたファイル FILE を特別なパターンで繰り返し上書きし、デ
       ータの復旧がより困難になるようにする。 FILE が ‘-’ の場合、入力ファイル
       として標準入力が使われる。
<省略>

実際にshredコマンドを実行してみた

実際にshredコマンドを実行したときの出力です。
使用したPCの構成は1台増設ディスクがあり(/dev/sdb)、この増設ディスクを完全消去したく以下のコマンドを発行したときのshredの出力です。

[root@centos ~]# shred -z -v /dev/sdb
shred: /dev/sdb: 経過 1/26 (random)...
shred: /dev/sdb: pass 1/26 (random)...1.7GiB/373GiB 0%
shred: /dev/sdb: pass 1/26 (random)...1.8GiB/373GiB 0%
shred: /dev/sdb: pass 1/26 (random)...3.5GiB/373GiB 0%
shred: /dev/sdb: pass 1/26 (random)...3.6GiB/373GiB 0%
shred: /dev/sdb: pass 1/26 (random)...5.3GiB/373GiB 1%

システムがインストールされているハードディスクを完全消去したい場合は、Ubuntu Liveディスク(USB)を作成し、端末起動でshredコマンドを使用すれば
システムがインストールされたディスクも簡単に消去することができます。

以上、shredコマンドについての記事でした。



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Last-modified: 2015-03-20 (金) 22:28:05